「千年のすみか」
地球上を覆い尽くしたウィルス感染により人類はこれまでとは別の生き方を強いられている。私 たちは常に人との距離を感じながら生活し、加害者として存在しているかもしれない自分を意識 することになった。原発事故後の放射線に続き、再び目に見えないものに私たちの身体と心はコ ントロールされつつある。
人類の歴史は感染症との戦いの歴史でもある。文化もまた疫病と共にある。信州木祖村の薮原神社例大祭もまた疫病の流行を鎮めるために始め られたという。人々の一体感から生まれるエネルギーの放出は今でもその起源を思い起こさせて くれる。しかし、その祭りも昨年は中止となってしまった。
しかし私たちは人間が生きていくためにアートは必要不可欠なものだと信じている。薮原神社例 大祭の獅子がエネルギーを放ち疫病を退散させるように、アートもまた人々の心身をしかるべき 状態に整える力を持つと信じている。
中山道の街道で綿々と営まれてきた生活や文化を次の千年に引き継いでいく。そんな活力のある空間を薮原宿の空き家を舞台にアーティストたちと作り上げていきたい。
「三時の光」
山々の間に深いV字を刻む木曽谷。その一番奥に位置する木祖村小木曽地区。
冬至の近づく秋になると太陽は午後三時に山の向こうへと姿を隠してしまう。
環境が人間や文化に影響を与えるのであれば午後三時に目にする最後の光はここで生活するものに独自の美意識を芽生えさせるのではないか。
私たちは小木曽地区の会場にて午後三時の光で鑑賞する展覧会を開催します。
一定の照明が当てられ美術作品の為に整えられた空間のもとでの鑑賞ではなく、場の条件とともに存在するアート空間をアーティストたちと作り上げていきたい。
千年のすみか/三時の光
会期:2021年10月23日(土)〜11月7日(日) 霜降から立冬
主催:(一社)木曽アーツ
企画:木曽ペインティングス
後援:木祖村、木祖村教育委員会、木曽町、木曽町教育委員会
協力:木祖村観光協会
会場:長野県木祖村 薮原(千年のすみか)/ 小木曽(三時の光) 木曽町日義宮ノ越(千年のすみか)
~千年のすみか〜 木祖村薮原エリア
【藤屋】木曽路(彦坂敏昭、鬣恒太郎、前谷開)、蔵満明翔、加藤遥香、オオサワアリナ
【江戸枝屋】髄
【新大坂屋】菊地風起人、加藤優奈
【大門】角谷沙奈美
【大つたや】伊藤美緒、榮水亜樹、佐藤絵莉香、坂口佳奈、二木詩織、奥野宏、平川恒太
【まるみ】菅野由紀
【荻野屋】中沢研
~千年のすみか〜 木曽町日義宮ノ越エリア
【義仲館】田村佳丈
【本陣】岩熊力也、とびだせ!木曽町中3年生!with義家麻美 [同時開催]宮ノ越グローカルWEEK :小川ひとみ
~三時の光〜 木祖村小木曽エリア
【向畑】岩熊力也、河面理栄、福濱美志保、山本晶、高澤日美子、山下勝彦、奥谷風香、
裕雅JV(浅井裕雄、𣘺本雅好、齋藤あずさ、中村実希、川北明莉、近藤有香、曽根彩希)
[同時開催]NAGANO ORGANIC AIR レジデンスアーティスト:武井琴
ワークショップ:
岩熊力也&大沢理沙、坂口佳奈&二木詩織、裕雅JV(浅井裕雄、𣘺本雅好、齋藤あずさ、中村実希、川北明莉、近藤有香、曽根彩希)、近藤太郎、義家麻美
イベント:
【オンラインオープニングイベント・三時の光】10/23(土)15時~山に陽が落ちるまで
小木曽地区からの落日を愛でながら
【灯籠点灯】
木祖小学校3年生と6年生の子供たちが描いた獅子の絵をあしらった灯籠が薮原宿街道を照らします。 会期中の土日限定 点灯時間 16時ー18時 (制作協力:岩原久光/ワークショップ講師:岩熊力也・大沢理沙)
コラボレーション:
木曽ペインティングス×(株)湯川酒造店 「木曽路」オリジナルラベルコンペと期間限定販売。
マルオカ工業(株)×岩熊力也 提供素材での展示作品制作。
同時開催:
笑ん館 10/20-11/1 坂口佳奈&二木詩織、木祖小2年生「バラバラレターものがたり」展示(木祖村薮原)
常八 壁画公開:近藤太郎(王滝村)
向畑 NAGANO ORGANIC AIR レジデンスアーティスト:武井琴(木祖村小木曽)
本陣 宮ノ越グローカルWEEK :小川ひとみ(木曽町宮ノ越)